Faith devides us Death unites us / paradiselost

ブリティシュゴシック/ドゥームメタルの雄、PARADISE LOSTの12作目。
前々作「Paradise Lost」、前作「IN REQUIEM」からと続いた、“みんなのイメージするゴシックメタルバンドとしてのPARADAISE LOST”シリーズ、ではない!
グレゴア・マッキントッシュの奏でる音は確かに「DRACONIAN TIMES」を踏襲するものだが、アルバム全体の曲の完成度が過去の名作の呪縛から解き放たれ、ブリティッシュロックバンドとしての誇りが満ちあふれている。
この感覚は、近年ではIRON MAIDENの「A MATTER OF LIFE AND DEATH」、MY DYING BRIDEの「a line of deathless kings」と同列に語られるものだ。
ブリティッシュロックへの憧憬が強い国、スウェーデン録音によって、さらに磨きがかかったのだろう。
意外と過去のどのアルバムとも似てない作品に仕上がっている。

今回のアルバムを一聴して気づくのは7弦ギターを使用しているところだ。
ここまで頑に使用して来なかっただけに、余程考え抜かれた結果なのだろう。
明らかに新たな息吹を感じるが、それにも増して耳を捕えるのはグレッグのギター主旋律だ。
神懸かっているとしか言いようがない。
ここまでやることを許されるのはこの男以外にはありえないだろう。
全てのアルバムを持っている人間なら、ニヤリとするメロディーが満載。
こんなのライブで見たら、きっと泣いちゃう、ぼく。

今回こそは来日してもらえないだろうか。
お願いします、チッタさん。
過去のことは忘れて。
今度はきっと大丈夫だから。

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